「くらし応援クーポン」の物価高騰対策効果は適正か!? 臨時議会で質問

 1月30日に開催された臨時議会では、一般会計の補正予算として、主に衆議院の解散に伴う選挙費を及び、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金活用事業である「くらし応援クーポン事業」の予算審議を行いました。
 市では、国の物価高騰対策臨時交付金を活用し、市民の負担軽減と地域経済の活性化を目的とした「くらし応援クーポン事業(第2弾)」が提案されましたが、私は市民の皆さんの実情に即した支援となるよう、いくつかの視点から質問・提案を行いました。


■ 市が提案している事業の概要

  1. 対象は令和8年3月1日時点で香南市に住民登録のある約32,400人と、基準日以降に出生した約100人。
  2. 市民一人あたり1,000円×12枚(12,000円分)のクーポンが世帯主に郵送されます。
  3. クーポンは2種類で、全店舗で使える券:8枚、大規模小売店以外で使える券:4枚
  4. 事業費は総額約4億2,489万円。
  5. うち、クーポン作成・郵送費や商工会の換金事務費など、いわゆる「事務費」が約3,500万円を占めています。
  6. 使用期間は令和8年6月1日~9月30日までの4か月間が予定されています。


■ 私の質問ポイント

① 中山間地や交通弱者への配慮は十分か?

 過去のプレミアム商品券事業では、参加店舗数が市内約550店舗のうち半数以下であった。
 そのため、近隣に参加店舗がない中山間地の住民や長距離の歩行や荷物運搬が難しい高齢者、免許を持たない交通弱者などにとっては、クーポンを使うための物理的・経済的障壁がある。
 移動スーパーや集落の小規模店舗、また、タクシーやバスなどでもクーポンが使えるようにできないか?と質問しました。

 執行部の答弁としては、「事業委託をする商工会にも多くの店舗・事業者が参加してもらえるように取り組んでもらう。」ということだったが、商工会に加入していない事業者も多く、また、集落の小さな店舗では、高齢化等により、クーポン取り扱いの登録手続きや、銀行への換金の手間も負担になっており、市として、そのようなところへの支援や手続きの簡略化、参加促進に積極的に取り組んでもらいたいと思います。


② 事務費3,500万円は妥当か?

 今回のクーポン事業では、クーポン作成や郵送、商工会の換金事務費などで約3,500万円の事務費が計上されています。
 一方、国は「マイナンバーにひもづけられた公金受取口座」を活用したプッシュ型の現金給付についても想定しており、これを使えば事務費を大幅に抑えられる可能性があります。
 そこで私は、公金受取口座を使った場合、事務費はどの程度になると見込んでいるのかを尋ねました。
 また、クーポンの使用開始が6月1日とされている点についても、現金給付であれば、より迅速に市民へ支援を届けられるのではないかと確認しました。

 執行部の答弁は、「公金口座の活用の場合、事務費は概算で1,100万円程度と思われる。」、「現金給付は貯蓄に回る恐れも有り、地域経済への波及の面からクーポン事業を選択した。」とのことでしたが、市民個々の実情に応じて貯蓄に回ることはそれほど問題とは思えず、むしろ、事務費の抑制、市民の利便性と迅速性、事業者の負担を考えると、現金給付の方が望ましいように思えます。


③ クーポン方式は本当に地域経済の活性化につながるのか?

 昨年の「たまぁるかデジタル商品券事業」でも、参加店舗や業種に偏りがあり、 普段の現金購入がクーポンに置き換わっただけで、売上増効果は限定的だった可能性があるが、クーポンではなく現金給付という選択肢は検討されなかったのか?

 執行部の答弁では、「今回の交付金メニューでは、全市民への現金給付は想定されておらず、公平性の観点から、対象をどこにして、どれくらいの支援を行うかという観点からクーポン事業を選択した。」との答弁がありました。
 市民の生活支援と地域経済の活性化を目的とするなら、「本当に効果があるのか」を丁寧に検証する必要があると思います。
 物価高騰が続く中、市民の暮らしを守るための支援は急務です。だからこそ、限られた財源をどう使うか、そして支援が本当に必要な方に届くかどうかが重要だと思っています。

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