【一般質問】 医療救護計画を支える地域医療の維持・支援を!
一般質問報告:災害時医療救護計画と地域医療の課題
今回の一般質問では、災害時医療救護計画を支える地域医療の機能維持について取り上げました。
日頃から市民の健康を支えてくださっている地域の病院・診療所・歯科医院の皆様に感謝を申し上げるとともに、南海トラフ巨大地震などの大規模災害時にも市民の命を支えていただくための支援体制について確認しました。
質問1: 市内医療機関の立地と災害リスクの状況は?
- 市内には医療機関33ヶ所(病院19、歯科13、助産院1)。
- そのうち24ヶ所が津波や洪水の危険区域に立地。
- 特に洪水リスクが大幅に増加している状況。
質問2: 医療救護計画における災害発生時の地域医療機関の役割は?
災害時には野市中央病院前に設置される医療救護所を拠点に、地域の診療所や歯科医院も参集し、応急処置や慢性疾患対応などを行うことが期待されています。 10月19日に災害発生急性期を想定した救護所訓練を実施。訓練を通じて、救護所運営や避難所での医療活動の重要性が確認されました。
質問3: 地域医療機関のBCP(業務継続計画)策定状況と策定における課題は?
- 災害拠点病院ではBCP策定が義務化されているが、その他の医療機関は努力義務。
- 市内では野市中央病院のみがBCPを策定済みで、定期的に訓練を実施。
- 小規模診療所や歯科医院では、マンパワー不足や高齢化により策定・訓練が進んでいない。
質問4: 医療機関のBCP策定や防災備品整備等への支援制度と市の取り組みは?
国の補助制度は大病院が中心で、小規模診療所には活用が難しい状況です。 一方、高知県では災害医療救護体制強化事業費補助金を設け、ライフライン確保や備品整備を支援しています。 香南市もこの補助金を活用し、令和7年度から3年間で医療救護所の備品整備や井戸設置を計画しています。
質問5: 医療救護所訓練で見えた課題は?
- 暑さ対策や医療従事者の給水確保。
- 中重度患者の搬送体制とトリアージの課題。
- 医療従事者の確保、救護所開設時間や物品準備の不足。
- 情報伝達やアクションカードの見直し、医薬品協定や備品追加購入の必要性。
質問6: 発災時の医療マンパワー不足への備えは?
災害時には医療従事者の不足が想定されるため、市内在住の潜在有資格者(退職医師・看護師・歯科衛生士など)を「地域医療協力者」として登録・育成する仕組みの検討を提案しました。 市も医師会等と協議を重ね、登録制度の構築に向けて取り組む方針です。
まとめ
地域の医療機関は平常時はもちろん、災害時には市民の命を守る最後の砦です。
小規模医療機関も含め、被災リスクの軽減、機能維持、早期復旧を支える体制を強化することが、市民の安心安全につながります。
今後も実効性のある支援体制の推進に取り組んでいただくよう要望しました。
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