香南香美老人ホーム組合12月定例議会が開催

 12月定例会では、決算認定・条例改正・補正予算など6件の議案が審議され、すべて可決されました。
 また、組合長からは、稼働率の回復状況や総務省支援事業による経営分析の結果について報告がありました。


1.審議した議案の概要

議案11・12号(令和6年度決算認定)
 一般会計・特別会計とも形式収支は黒字ですが、財政調整基金の繰入れにより実質収支は赤字。
 基金残高は一般会計45,011千円、特別会計290,548千円。
議案13号(施設の設置管理条例改正)
 介護支援専門員の担当件数上限を見直し、白寿荘の定員を60名→50名へ変更。
議案14号(給与条例改正)
 人事院勧告に基づき、一般職の給料表を改定。
議案15・16号(令和7年度補正予算)
  給与改定・物価高騰対応・稼働実績に伴う補正などを反映。
 一般会計は4,131千円、特別会計は16,910千円の増額。


2.組合の現状と課題

稼働率:
三宝荘は入院増で低下したが回復傾向。白寿荘は目標値を達成。デイサービスは両施設とも低迷。
職員数の適正化:
分析結果では各施設10名程度の削減が必要とされ、退職者の不補充や会計年度任用職員の削減で段階的に対応。
未算定加算:
令和8年度の伴走支援で詳細検討し、順次算定を進める予定。
財政状況:
基金繰入れに依存した赤字体質が続いており、中長期的な改善が必要。


 今後は、稼働率の安定化が重要となってきます。特にデイサービスの利用者確保は両施設共通の課題であり、居宅事業所との連携強化や地域ニーズに応じたサービス提供が求められています。
 また、職員体制の適正化については、単に人数を減らすのではなく、ご利用者の生活や安全に影響が出ないよう、現場の勤務体制やローテーションを丁寧に確認しながら、数年かけて無理のない形で進めていくことになります。
 さらに、未算定加算の活用は重要な収入増の取り組みになるため、令和8年度の伴走支援を活かし、業務負担とのバランスを取りながら着実に算定を進めることが期待されます。
 いずれにしても、組合市からの負担金を少しでも減らしていくためにも、行財政改革を継続し、持続可能な運営体制を整えていくことが欠かせません。
 引き続き、地域の高齢者福祉を支えるセーフティネットとしての役割を維持しつつ、財政健全化との両立を図る取り組みが求められます。<

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