本市議会が重要な意思決定機関となるためにも求められるDX化の推進!
本日午後からは、県民文化ホールグリーンホールにて市町村議会研修会でした。本市議会からは19名中7名の参加でした。
講師は、東北大学大学院情報科学研究科人間社会情報科学専攻准教授であり、全国都道府県議会議長会都道府県議会デジタル化推進本部専門員兼都道府県議会デジタル化専門委員会座長の河村和徳先生で、「市町村議会のデジタル化 ~ できることの論点整理 ~ 」という演題でお話いただきました。
講演の要点としては…
1. 議会のDX化の重要性
議会が重要な意思決定機関となるためには、議員個々がスキルアップやリスキリングを行い、知恵の支援をしてくれる人とつながることが重要である。また、議会が多様な意見を聞く場となることも求められる。そのためのツールとしてDX化が有効である。
2. DX化の目的
・ 紙ベースからの効率化
・ 開かれた議会(情報公開や市民参加による多様な意見の収集)
・ BCP(災害時等の危機下でも議会の機能を果たせるようにする)
3. 危機に強い議会づくり
・ 大規模自然災害やコロナパンデミックの教訓から、市長の専決処分が多くなり、議会の意思決定機関としての機能が低下した。
・ DX活用により、議員の安否確認やオンライン会議の開催、情報の収受を行い、議会の機能を維持・継続する。
4. 多様な住民とのつながり
・ DXを活用し、広報や動画配信などの情報発信を行う。
・ オンラインで若者や女性、障害のある人、中山間地の住民等の参加の場をつくる。
5. DX化の段階
① ふれる段階(情報端末に慣れる)
② つながる段階(オンライン会議等)
③ つかう段階(データ活用:オープンデータ・オープンドキュメントを政策に活かす段階)
6. 生成AIの利用について
・ 現段階では、地方議会用のオープンデータが少なく、データの信頼度も低いため、生成AIの利用には注意が必要である。
・ 情報の正確性を再確認することが求められる。
・ 議員には個人情報を取り扱う認識やセキュリティーの知識も必要である。
○考察
本市議会においても昨年からタブレットを導入しているが、一定のペーパーレス化は図れているものの、高すぎるセキュリティーレベルと導入アプリケーションの使い勝手の悪さから、第1段階の「ふれる段階」も半ばという状況です。
DX化を推進していくためには、まずは適正なセキュリティーレベルを検討し、議員のスキルアップを図りながら、導入アプリケーションを拡大することにより、タブレットの活用機会を増やし、第2段階の「つながる段階」、第3段階の「つかう段階」へと移行していく必要があると考えます。
何回トラフ大地震や毎年のように発生する豪雨災害、5類になったとは言え未だに繰り返す新型コロナの感染拡大など、議会BCPの策定は喫緊の課題であり、DX化の推進とともに相乗的に取り組んでいくことが重要と感じました。
コメント
コメントを投稿