移住定住対策の実績と事業評価は? 地域支援

【質疑通告】

ウエルカム移住・定住促進事業について

 (1) 移住定住促進空き家活用住宅事業による「お試し滞在住宅」・「移住者支援住宅」の登録・活用状況及び、その後に実際の移住に結びついた数は。また、事業開始から5年が経過するが、成果と課題は。

 (2) 令和2年度の移住者は31組ということだが、過去3年間の移住相談窓口を介しての移住者数と各年度毎のバンク登録空き家の移住者による利用状況は。

 (3) 過去3年間の香南市転入者のうち、移住相談窓口を介さない県外からの移住者と、県内からの移住者の数は。また、相談窓口を介した移住者、介さない県外移住者、県内移住者がそれぞれ受けられる支援制度の概要は。


【質疑本文】

◯林道夫議員

 続いて、2項目め、香南市ウエルカム移住・定住促進事業についてですけども、まず、1点目、移住定住促進空き家活用住宅事業ですか、これ要綱の方を見ますと、モデル地域として香我美町の西川、東川地区、また、夜須の北部地域を指定いたしまして、そこの空き家をお試し滞在住宅、また、移住者支援住宅ですか、に登録、指定をして、移住を考えている方に活用いただき、移住促進へとつなげるという、そういう事業だと思います。

 この要綱の指定が28年ということになっていますので、恐らく5年近く経過するのではないかと思いますけども、現在の空き家の登録状況と実際の利用状況、そして、移住・定住に結びついた数等をお教えいただくとともに、課としてこれらを、この事業についてどのように評価し、課題等を検討されているか、お聞かせいただきたい。


◯地域支援課長

 林議員のご質問にお答えいたします。

 これまで移住定住促進空き家活用住宅事業としましては、平成28年度に香我美町西川地区の個人が所有する空き家を借り上げて、耐震化やリフォームの整備を行い、移住者用のお試し滞在住宅として管理・運営をしている1軒のみで、移住者支援住宅の活用はございません。

 西川のお試し滞在住宅は平成29年度の供用開始から令和2年度末までに12組26人の利用があり、うち2組3人が本市に移住しております。

 成果といたしましては、本市への移住を検討されている方が1か月から最長3か月間、本市に滞在し、実際に暮らしを体験することのできる施設として大変好評で、滞在中には地域のイベントや農業のアルバイトを経験するなど、移住、また、関係人口にもつながる入り口となっております。

 また、課題といたしましては、移住に対する本気度の高い利用者を申込みを受け付ける段階で見極めることや、自動車をお持ちでない方でも利用しやすい場所に新たなお試し滞在住宅の整備を検討することが挙げられます。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。まず、支援住宅の方が登録の方がないということですけども、本来の支援住宅の活用目的というか、どういうことを想定しての登録というか、どういうような利用を想定しての住宅なのかということと、支援住宅が登録されない理由についてはどのようにお考えでしょうか。


◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 まず、移住者支援住宅につきましては、お試し滞在住宅のステップアップとして、次の段階で香南市に滞在していただく住宅として活用を検討しておりました。お試し滞在住宅の活用事業を行うに当たりまして、先ほど議員がおっしゃられました対象地域の方々に空き家の募集を行いました。実際は固定資産税の納税通知書、こちらの方に空き家の募集、空き家の活用事業のお知らせをさせていただきましたところ、対象地域以外の方から大変多く、この空き家の活用事業についてお問合せをいただいたものでございます。

 対象地域で14件の申込みが平成28年度にはあったわけでございますけれども、対象地域以外では倍以上の方からお問合せなど、活用してもらいたいという方がいらっしゃいました。

 それを実感いたしまして、これは中山間地域だけではなくて、香南市内全体にある空き家の活用について考えていかなければならないのではないかというふうに制度の修正をいたしました。それが平成28年11月から試行を開始いたしました空き家バンク制度でございます。先ほど議員おっしゃられましたように、空き家活用住宅を平成28年5月から、空き家バンク制度を平成28年11月からというふうに、方向を少し軌道修正を、制度の設計を変えまして行っております。

 そういったことで、現在も空き家バンクの方で一定利用者の増が見込まれておりますので、現時点では移住者支援住宅の活用を香南市が行うという予定はしておりません。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。つまり、空き家バンク事業の方で、そちらの方でもう網羅したというような意味合いかなと思います。

 先ほど最初のご答弁の中で、12組、そのうち移住に結びついた方が3組でしたか、というような話ですけど、その方たちというのはモデル地区に移住されたのか、それとも、モデル地区外に。

 そして、併せてちょっと教えていただきたいんですけども、香南市内のモデル地区内に移住した場合とモデル地区外に移住した場合というのは、何らかの支援制度の差とかいうのがあるのかどうか、ちょっと教えてください。


◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 実際、先ほど2組3人の移住者がありますと答えさせていただきましたが、その方たちは吉川町へ1組2名、香我美町へ1組1名が移住されております。

 また、モデル地域とそれ以外の地域、こちらに対しまして移住者の方に対する支援制度の差はございません。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。それではというか、先ほど答弁の中でも、お試し滞在住宅利用に対して、本気度じゃないですけど、見極めるのが難しいというようなところがちらっと言われていたんですけども、お試し住宅を利用して本市の移住に結びつかなかった方というのは、それほど追いかけられているかどうかというのは分からないんですけども、市外に住まれたとか、移住自体をしなかったのか、その辺のことは分かりますか。


◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 お試し滞在住宅を利用される方という方の傾向につきましてですが、これはどの地域でも同じような状況が見られますけれども、移住先を絞り込めていないというところがございます。ですので、高知県の中でも香南市のお試し住宅を活用したり、また、高知県内、現在75か所ございます、お試し滞在住宅、その中で、高知県の中で点々とお試しの利用をしながら居住場所というか移住場所を探しているというような傾向は見られます。

 これは県外の方、もちろん高知県内以外でも、高知県外でもお試しを利用しながらという傾向が見られますので、実際なかなか香南市へ移住をすぐするというような方はいらっしゃらないというような傾向がございます。そういうふうに認識をしております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。先ほど、ちょっと前の答弁なんですけども、一応、モデル地区に移住された方に対して、特にインセンティブというんですか、支援制度はないということなんですけども、やはりせっかくモデル地区として人口減少の激しいところを多分指定されていると思うので、そこの地域への移住を誘導するという意味で、今後そちらへ移住・定住される場合の支援とかインセンティブとか、そういうものというのは検討される考えはあるがでしょうか。


◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 議員のおっしゃられますように、現在はモデル地域に対してほかの地域と支援制度を分けているというような、重点的に分けているというようなこともございません。まずは、香南市におきましては、移住促進を始めたのが高知県内でもどちらかといいますと大変遅くございました。そういったこともございまして、まずは香南市を知っていただくということから、香南市全体での取組ということで始めました。

 ただ、今、議員がおっしゃられましたように、せっかくモデル地域を対象にしているのであれば、移住を進める重点地域での取組ということで、今後はさらに支援制度の方も充実ができるように検討をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。地域の方々がどう感じているかはちょっと自分も聞き合わせていないのであれですけど、お試し住宅等で支援をしたのに、やっぱり地域外に行ってしまうという、何かちょっと苦労ばかり、苦労ばかりということもないでしょうが、そんなような感じもないのかなという心配はあるので、また検討をお願いします。

 次、2点目ですけども、行政報告によりますと、令和2年度ですか、移住相談窓口を介しての本市への移住者というのが31組50人。これコロナ禍で大変厳しい中で、オンラインで相談窓口を開設したり、全国のイベント等に参加したりとかいうことで、もう本当に努力されて、実際、移住者数が伸びているというのはなかなか評価すべきところではないかと思います。

 結構、空き家バンクの利用状況についても、52件のうち24件が移住等に活用されたということですけども、近年の状況についてお伺いしますけど、過去3年間において、相談窓口を介しての移住者数と、登録されている空き家バンクの移住者による活用の数についてお聞かせいただきたいと思います。


◯地域支援課長

 林議員のご質問にお答えいたします。

 過去3年間の県外からの移住者数と空き家バンクの移住者による利用状況を年度ごとに申し上げます。

 平成30年度、移住者数29組50人、うち空き家バンク利用者は1組。令和元年度、移住者数29組39人、空き家バンク利用者はございません。令和2年度、移住者数31組50人、うち空き家バンク利用者は1組となっております。

 また、年度ごとの空き家バンク登録件数を参考までに申しますと、平成30年度は新規登録14件で累計32件、令和元年度は新規登録8件で累計40件、令和2年度は新規登録12件で累計52件となっております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。足し算が苦手なせいか、24件という数字がたしか行政報告の中に、これは何の数だったか。先ほどの足し算をすると2件ぐらいにしかならないと思いますけど。

◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 まず、移住相談窓口では市外と県外からの移住者の方の相談を受けております。ですので、空き家バンクにつきましても、空き家バンク利用登録の対象者は市外の方と県外の方というふうになっております。その中で県外の方が7組、市外の方が17組が空き家バンクをこれまでに利用されて24組になっておるというところでございます。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。そこでというか、今後、行政報告の中にも書かれていますけど、まちづくり協議会とかの協力を得ながら空き家バンクの登録を推進していくというようなところがありますけども、その中で、移住される方、空き家ならどこでもいいということではなく、やはり移住される方が選ぶ空き家の傾向、例えば立地条件であったり所在する場所であったりとか築年数とかいう、そんなような状況とか、また、実際、空き家に入られた移住者の方の声であったりとか、逆に、空き家バンク等を一覧していただいて、結局、空き家バンクを選ばれなかった人の声とか、そういうようなものというのは今後、地区のまちづくり協議会とかで空き家を探すに当たっても一定参考になる情報ではないかと思うわけですけども、それらの把握というのはされていますか。


◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 まず、移住相談を受ける際には、移住希望者カルテというものを作成しております。そこには氏名から家族構成、年代、自家用車の所有、また、移住を希望される地域、どういったおうちがいいのか、そういったことを詳細にカルテを作成して、移住者のニーズを把握するようにいたしております。

 その中で多く見られますのは、やはり浸水地域ではないことというのが一番に、県外の方は特にいらっしゃいます。ただ、高知県内で香南市の立地の条件をご存じの方は、そういったこともあまりございません。ですので、ご自分が住みたい地域を選ばれる傾向がございます。

 また、物件でございますけれども、県外の移住者の方はやはり平屋の古民家という、そして、それに庭がついていて少しの家庭菜園ができる、こういった空き家を選ばれる、好まれる傾向がございます。

 また、選ばれなかったといいますか、香南市を選ばなかったというところは、やはり空き家が好みの空き家ではなかったというところが大変多くございますけれども、空き家バンクの利用者登録は3年間できるようになっております。その中で空き家の情報が更新されるたびにこちらの方においでてくださる方も市外の方ではいらっしゃいますし、県外の方でありましたら、またそういう、ホームページなどをご覧になられまして、情報の提供を求めてこられたりするということはなっております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。今後、まちづくり協議会等に空き家の情報提供をいただく上でもそういう情報というのは、マイナスになる情報もありますが参考になる情報もあると思いますので、ちょっとセレクトして出したらどうかなと思います。

 それと、移住されてくる方の中で空き家バンクを活用されなかった方というのは、当然、民間の不動産屋さんとかで住むところを探したりとか、家を建てたりとかいうようなことにもなろうかと思うんですけども、そのような方々に対する支援制度というのは何かあるんでしょうか。


◯地域支援課長

 ご質問にお答えいたします。

 県外からの移住の場合には、香南市へ直接来る場合もございますが、まずは高知県の移住相談窓口を介される方が大変多くございます。そういった中で、高知県の高知家で暮らし隊という会員登録ができるようになっておりますが、そういった中で高知県の情報をもらったり、それぞれのご希望の地域へ、その高知県の移住コンシェルジュと申しますけれども、移住相談員が各地域へ、各自治体へつないでいってくれるような仕組みにもなっております。

 香南市といたしましては、特に相談窓口を通していただいた場合には、やはり空き家バンク以外でも香南市には不動産を取り扱う事業者さんが大変多くございます。そういったことから不動産事業者さんのご紹介なども相談窓口ではさせていただきながら、空き家バンクを利用しなくても香南市の方にぜひお住まいいただきたい、居住していただきたいという思いから、そういった情報提供という点では、香南市の情報提供ということは行わせていただいております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。情報提供、また、予算等の都合もありますけども、一歩踏み込んだ支援策等も今後検討していただいたらなと。

 3点目の方に移らせていただきます。香南市内に移住されてくる方というのは当然、先ほど言いましたけども、移住相談窓口を介さずに自分で調べて来られる方もいるかと思いますし、県内の市外から移住されてくる方というのもいるかと思いますけども、それぞれの過去3年程度の人数であったり、あと、窓口を介した場合、介さない場合、また、市外から、県内の移住者のそれぞれ受けられる支援の概要というものを教えていただきたい。


◯地域支援課長

 林議員のご質問にお答えいたします。

 まず、香南市の転入者全ての方につきましては移住者かどうかという把握は困難ですので、正確な移住者数の集計はできておりません。その上で、過去3年間で移住相談窓口を介さず本市に転入された方は、平成30年度、県外490人、県内686人、令和元年度、県外494人、県内811人、令和2年度は県外512人、県内691人の方が転入されていらっしゃっております。

 なお、本市に転入される方には、市民保険課や各支所の窓口で転入前の居住地や出身地、転入理由などについてのアンケートにご協力をいただいております。アンケートにご回答くださった方から相談窓口を介した移住者を除きますと、平成30年度が県外99人、県内229人、令和元年度、県外135人、県内246人、令和2年度が県外128人、県内265人の方が相談窓口を介さない移住者数として推測されます。

 次に、相談窓口を介した移住者と介さない県外・県内移住者が受けられる支援制度について申し上げます。現在本市には、県外・県内を問わず移住者のために4つの支援制度がございます。1つ目に、移住後の住まいのための空き家バンク、2つ目に、空き家バンク利用時、空き家の耐震化やリフォームなどに活用ができる空き家改修事業費等補助金、3つ目に、本市へ移住する際の引っ越し支援事業補助金、4つ目に、新婚生活のための住宅取得やアパート家賃などに対する結婚新生活支援事業費補助金でございます。

 そのうち県外・県内ともに移住者が相談窓口を介することが必要な支援制度は、空き家バンク制度と空き家改修事業費等補助金の制度となっております。なお、引っ越し支援事業補助金は、県外からは香南市へのUターン、県内移住者は高知市からの2段階移住の要件に該当する場合のみが対象など、支援制度にはそれぞれ対象者の要件がございます。

 移住者への各種支援制度は市の移住専門ホームページなどでも紹介しておりますが、移住前に相談していただくと、本市や移住に関する情報をより豊富かつ正確に提供できることや、移住前の会員登録、先ほど申し上げましたけれども、高知家で暮らし隊により利用できる高知県の支援策もご紹介ができますので、移住希望者の方には事前の相談をお勧めしております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。時間の関係で次に進みますけども、香南すむ~ずのホームページとかを見ると、なかなかやっぱり県外・県内移住者とかはなかなか情報を見つけにくいところもあるので、その辺もまたお願いします。

 

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