学校健診後の対応と結果の活用について #教育 #健康対策

【質疑通告】

学校健診とその結果の活用について

 学校における健康診断には「健康状態を把握する」と「健康教育に役立てる」という側面があると言われている。

(1) 健診の結果で要受診となる児童・生徒の割合は。

(2) 健診結果から集団的傾向などを分析し健康教育や健康指導などに活かす仕組みはあるか。

(3) 要受診となった者のうち、年度内に未受診のままの児童・生徒の割合は。また、未受診の要因をどう分析しているか。

(4) 適切に医療につなぐための保護者等に対する保健指導や助言のあり方は。また、それでも受診に至らないケースへの対応策は。

(5) 学校健診の情報が、生涯にわたる健康情報として健康管理に活用されず埋もれているという指摘もある。市健康増進計画等にも記載がないが、健康対策課等との連携は。


【質疑本文】

◯林道夫議員

 1番 林道夫でございます。通告に従いまして、本日も3項目の質問をさせていただきます。

 1項目め。学校の健康診断とその後の活用ということについてであります。

 小中学校の健診については、学校保健安全法に、学校保健計画を策定して、各学年ごとに毎年度定期的に健康診断を実施するということが定められております。そして、その健診項目につきましては、施行規則の第6条に、身長、体重、栄養状態はじめ運動器、骨格、内科的、眼科、耳鼻科、歯科的健診等非常に多岐にわたる項目が規定をされています。

 しかしながら、健診においては、病院などのように一人一人を丁寧に診察するということではなくて、その主たる目的は病気あるいは異常の有無の可能性をスクリーニングするということであります。

 そこで、1点目、お聞かせをいただきたいと思いますけども、現在、香南市の小中学校で行われてる健診において、健診の結果、病院等の受診が必要であるというような判定になる児童・生徒の出現率、割合というのはどれぐらいになってるか、まずお聞かせいただきたいと思います。


◯学校教育課長

 林議員のご質問にお答えをいたします。

 学校で行われております健康診断は、林議員のご指摘のように、主に子どもたちの健康管理や健康について学ぶ機会に活かすことを目的に実施をしております。

 健康診断の検査項目は、身長、体重、栄養状況、視力及び聴力など12の項目がございます。この中で要受診がある項目は、視力、耳鼻咽頭、歯科、結核、心臓の異常、尿などでございます。

 しかし、項目によっては、継続している児童・生徒がいたり、重複している内容で要受診となる児童・生徒の数を正確に拾うことができないことがあります。

 そのため、今回は内科健診、心臓の疾病及び異常の有無、尿の検査での状況についてお答えをいたします。

 内科健診につきましては、要受診者、約4%、心臓の疾病及び異常の有無の要受診者数は約8%、尿検査につきましては、要受診者、約1%となっております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 あと、ひょっと、眼科とか歯科の方も新聞等によるとかなりあれという話も聞くんですけども、その辺の数とか、眼科的な再受診、そういうものとかというのはデータとしてはなかなか把握できてないんでしょうかね。


◯学校教育課長

 質問にお答えをいたします。

 先ほどのお答えしましたように、継続している児童・生徒、または重複している内容があったりして、なかなか正確な数字を押さえることができない科目に歯科、眼科がございます。

 例えば、歯科におきましては十分な歯磨きがされてないためのブラッシング指導という項目でひっかかるお子さんもおります。

 そこのあたり、要受診をどの線で捉えるかというのが非常に、養護教諭個々のところになってきますので、先ほど申しましたように正確な数字が出ませんでしたので、今回は除いております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。文部科学省のホームページや新聞等を見ていますと、この健診の結果、受診の必要性があるという要受診者、その方がやっぱり適切に医療につながっていない傾向があるというようなことが文部科学省のページなどにも書かれているんですけども、実際、そのあたり、香南市の学校において、今、前段の話でもなかなか要受診の捉え方というのもちょっと微妙なところもあるんですけども、把握しにくいところもあろうかと思いますけど、実際、要受診となった場合に、その児童・生徒が1年以内に受診に至っていないような児童・生徒の割合というのが、もしわかりましたらお願いします。

 それと、その受診に至らない理由というのがさまざま考えられるかと思うんですけども、そのあたりを学校、あるいは教育委員会などの方ではどのように分析をされているのか、ちょっとお聞かせをいただきたいと思います。


◯学校教育課長

 ご質問にお答えをいたします。

 昨年度の調査では、要受診となった児童・生徒のうち、内科健診、心臓の疾病及び異常の有無、尿検査で未受診だった児童・生徒はいませんでした。

 また、未受診がある場合、想像される要因としましてはご家庭の判断によるものが大きいと思っております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。一応、未受診ゼロということなんですけども、やっぱりこれ、先ほどの1問目のところにもあれですけども、なかなか把握の仕方に微妙なところがあろうかと思います。実際、各学校において健診の結果、受診の必要、受診をしてくださいというようなものを出して、その把握というのは定期的に何か確実な方法で学校等では随時行われているんでしょうか。


◯学校教育課長

 先ほどのご質問にお答えをします。

 学校が把握する場合は、検査後にご家庭の方に検査結果を送らせていただいております。要受診のお子さんに関しては、それに医療機関でかかったという証明をいただくようにしております。それで、要受診者が再検査を受けたかどうかを学校としては捉えております。

 以上です。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。なかなか、新聞などを見てみますと、今回、その数が出てきてないので、ちょっと雲をつかむような話ですけども、眼科受診なんかについては、6割ぐらいの方が、子どもたちが再受診に至ってないと、歯科検診なんかについてもだんだんそういうふうに受診に至ってないというケースがあるというんですけど、その辺の、継続とかそういうようなことがあるということなんですが、その辺の傾向というのは、特に学校の方ではつかんでおられないでしょうかね。


◯学校教育課長

 ご質問にお答えをします。

 歯科とか眼科につきましては、およその数は学校としてはつかんでいると思います。

 ただ先ほども申しましたように、受診したかどうかというお返事が学校の方に返ってこない場合もありますので、正確な状況についてはなかなか捉えにくいところがございます。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。文部科学省のページとかにも書いてありますし、そういう把握できる方法というのをまた学校と教育委員会の方とでも検討していただいて、未受診にならないというような状況というのを徹底していただけたらと思います。

 それで、健康診断というのは児童・生徒の健康状態を把握するということだけではなくて、やはり得られた情報から健康教育とか授業とかに反映するという役割も大事になってくるのではないかと思います。

 各健康診断の児童・生徒の情報というのを集団的に解析、分析することで、その学校あるいは学年での傾向というようなものも見えてくるかと思いますけども、その結果等を健康授業、健康教育であったり健康指導であったり、そのようなものに反映するような仕組み、そういうようなものはあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。


◯学校教育課長

 林議員のご質問にお答えをします。

 学校では、学期ごとに身長、体重などを測定する身体測定、視力検査、起床、就寝の時間、食事の摂取状況などを調べる生活実態調査が実施されております。

 測定、健診などの調査を行った後、担当係が結果を集計、分析し、子どもの状況や改善策を教職員に伝え、学校全体で少しでも改善されるよう取り組んでおります。

 また、担当係から家庭に状況を報告したり、改善のための協力を呼びかけたりして、健康教育の推進に取り組んでおります。

 なお、養護教諭は該当児童・生徒を個別に指導したり、個々の家庭に協力を呼びかけるなども行っております。

 また、児童・生徒自身が健康に関する意識を高めることを目的に、保健委員会を活用して全校児童・生徒に好ましい生活習慣を呼びかけることもございます。

 このように、健康診断を健康について学ぶ機会に活かす取り組みはどの学校でも行われております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。県のホームページとか、文部科学省のホームページでもそうですけど、見ると、学校保健委員会というものの設置状況というのが出てるんですけども、香南市にはこの校内に学校保健委員会、子どもの保健委員会じゃないですけど、学校の保健委員会というのはあるのかどうか、ちょっと教えていただけますでしょうか。


◯学校教育課長

 ご質問にお答えをします。

 学校が設置する学校保健委員会は、現在、全ての小学校、中学校に設置されているわけではございません。私がつかんでいるところでは1校だと思います。ちょっとここのあたりは未確認ですので、はっきりした数字ではございません。

 学校保健委員会の設置につきましては努力義務ということになっておりますので、必ずしも学校に設置をしなくてはならないというものではありません。

 しかし、児童・生徒の健康をこれからも守っていくためには、可能な限り設置をするよう努力する必要があると考えております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 学校保健委員会については、現在、たしかではないけども、1校ぐらいということで、今後、検討ということで、今、学校の中にもいろんな組織があったりして、新たにつくるというのも何なんですけども、やっぱり養護教諭だけに負担がいくということでなくて、委員会をつくることで余計に養護教諭に負担のいくところもあろうかと思いますけども、やはり学校全体として、健康教育、子どもたちの健康意識を高めていくとかいう意味でも、学校保健委員会というものの存在というのも、ホームページ等見ますと、それによって子ども、また保護者等の健康意識も高まるみたいなことも書かれているので、そういう部分でも今後取り組んでいただけたらと思いますけど。

 具体的に今、今後の計画みたいのが、もしあるようでしたらお知らせいただきたいと思います。ないようでしたら、構いません。


◯学校教育課長

 先ほどの質問にお答えをします。

 現在、まだ計画には、立案には至っておりません。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。文部科学省のホームページ等を見てますと、学校の健康診断の課題として、せっかく各年次ごと、その個人の貴重な健康に関する情報というものが毎年度蓄積されているのに、それがなかなか学校の外、卒業した後とか、社会に出た後、その人個人の健康管理にせっかくの情報が活かされていないというような課題も指摘をされていました。

 先日、議会の始まる前ですけども、香南市健康増進計画の方も配布されたんですけども、そこのあたりとかもぱあっと見てみたら、学校保健とかとの関連というのは余り書かれてなかったように思います。食育改革の方には学校との連携というようなことが書かれていたかと思いますけども、そのあたり、子どもたちの健康管理の意識というのをやっぱり小さいうちからつけるという意味でも、健康対策課等とのかかわりというのも考えていくべきではないかと思いますけども、学校の健康管理について、健康対策課等とのかかわりというのはあるのかどうか、また教えていただきたいと思います。


◯学校教育課長

 林議員のご質問にお答えをいたします。

 学校で行われております健康診断は、学校保健法施行規則により時期や検査の項目、健康診断票の作成義務、保存年数等が定められ、管理をされております。

 今回のご質問では、学校健診の情報を生涯にわたる健康情報に活かしてはどうかということですが、学校健診で得た情報を学校外で利用することは法律等の関係もあり、提供することは難しいと思います。

 学校では、健康診断が行われるごとに、その結果を必ず児童、保護者に提供するようにしております。この診断結果をもとにして、保護者は必要に応じて医療機関にかかるようにしております。このことから、広い見方で生涯にわたる健康情報として学校健診は各家庭で活用されていると理解をしております。

 なお、香南市健康増進計画で健康対策課との連携につきましては、先ほど林議員が申されましたように、食育推進の面で連携を図っております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。済みません。僕の1つは質問の仕方もちょっといけなかったのかなと思ってるんですけども、当然、そういう個人情報なので、学校の知り得た情報を外に出しなさいというような意味で言ったんじゃなく、例えば母子手帳とかお薬手帳とかそういうようなツールというのは、個人が、個人ないし家庭が管理して、それが将来的に連続する、継続するようなものなので、そういうようなツールとかを使って、学校がその情報を出しなさいということじゃなくて、せっかくそういう各年齢ごとにそういう健診をするのであれば、そういう結果を記録としてつなげるようなもの、それに対して健康対策課等がかかわって、子どものころからの健康意識の醸成ということにかかわるようなことはできませんでしょうかという意味の質問でした。よろしくお願いします。


◯学校教育課長

 先ほどのご質問にお答えをします。

 現在、健康対策課さんとの情報につきまして、今現在、計画はありませんのでちょっとお答えはできないと思います。

 ただ個人の情報につきましては、学校からご家庭の方に渡しております、学習のあゆみ、通知表の方にこの健康診断の結果、身長、体重とか視力等につきましては記録をされ1年間の記録として配っておりますので、家庭の方でそれを活用していただければ幸いだと思っております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。ひょっと、健康対策課長、何かご見解とかがもしあるようでしたら、お聞かせいただきたいと思います。


◯健康対策課長

 ご質問にお答えします。

 健康対策課では、学童期、小学生における現状と課題につきまして、昨年度、計画を立てました第3期香南市食育推進計画におきまして、就寝時刻が遅いことによる朝食の欠食が多い、朝食内容に偏りがあるというような課題を感じております。

 また、中学生、高校生につきましては、就寝時間が遅いことによる朝食の欠食が多い、朝食内容に偏りがあるに加え、女性のやせ願望が強くなる、そういった課題があるということをつかんでおります。

 これらに対しまして、健康対策課の方では、先ほど林議員さんがおっしゃったように、食育推進事業におきまして、小学校に対しては小学校5年生を対象に朝食づくりの料理教室を実施しましたり、中学校1年生を対象にお弁当づくりということで、地域の産物や食文化を知り、あわせてお弁当箱を物差しにした栄養バランスのよい1食分の目安を知るといったことを目的に、推進事業を行っております。

 以上でございます。


◯林道夫議員

 ありがとうございます。先ほど学校教育課長の方から、学校保健委員会についてまだということなので、その次の段階というのもまだまだというところもあると思うんですけども、文部科学省なんかは、地域学校保健委員会というような、地域のいろんな医療機関であったり保護者であったり、そういうところ、行政も入ってですけども、地域ぐるみでそういう学校との保健活動をつくる委員会、検討する委員会というものも推進しているところがありますので、食事とか生活習慣ということもそうですけども、やはり健康に対する意識というのは若いうちから醸成していくということが大事だと思いますので、また健康増進計画の目標でもありますけども、健康寿命を延伸するために、子どものころから地域、学校、家庭、そして行政等が連携をして健康で長生きのできる香南市を目指していただけるように取り組みをお願いします。

 

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